健康経営の取り組み

企業に広がる「健康経営」の考え方

「元気があればなんでもできる!」というのは、プロレスラーの故・アントニオ猪木さんの言葉ですが、元気であること、すなわち健康であることは、本当に何をするにも必要不可欠な要素といえるのではないでしょうか。

それは、企業にとっても同様です。企業で働く従業員(人間)が、元気であることは、企業経営を円滑に進める上で必要不可欠な条件といえます。

そこで、最近では企業自らが従業員の健康に配慮することで経営に大きな成果を期待するという「健康経営」の考え方が広がりつつあります。企業が従業員の健康を守ることによって、企業の発展、さらには社会の発展にも寄与していくことができる、という考え方です。

企業の健康経営は、労働法令の遵守によって守られる「労働安全衛生」をベースとし、働き方のスタイルや職場の働きやすさ、業務のやりがい、そしてそれによって得られる生きがいといったものがバランスよく整って初めて実現されます。

どんなにやりがいのある仕事でも、労働法令から逸脱するようなものの場合は、従業員の健康や安全を守りきれるとは言い難いです。

逆に、労働法令はバッチリ遵守し、完璧な健康管理ができているにも関わらず、職場がギスギスしていてコミュニケーションが取りづらかったり、仕事がつまらない、やりがいがない、などと感じられるものの場合には、身体的には異常がなくとも、心の中にどこか満足できない部分が生まれてきたりします。

ほんの少し不満を感じている程度ならまだしも、ちょっとした不満が積み重なって大きなストレスとなってしまった場合には、心の健康バランスの乱れから身体にも不調をきたす可能性も拭いきれません。

健康経営の内容は?

企業が行う健康経営の具体例としては、定期検診の充実や再診の促進、ストレスチェックの実施や従業員向けのセミナーや健康教育の場を儲ける、などの方法があります。

こうした健康経営のための取り組み方法は、いずれも企業と、その企業を担当する産業医らが計画するのが一般的です。